TVアニメ「スクールガールズストライカーズ」のCGディレクターをさせていただきました。
久しぶりの更新です。
やっといろいろなものが落ち着いてきました。
昨年秋くらいから、本年の3月末まで、タイトルの通り、
スマホゲームとしてもお馴染みの、スクストのTVシリーズに
かかわらせていただきました。
一言で申しますと、業界内の御多分に漏れず、
非常にスケジュールの厳しい作品でありました。
ですが、そんな中で、アニメCG屋として、様々なことにチャレンジできた作品でもありました。
手書きアニメにおけるCGといえば、乗り物や、メカ、モブや一部のエフェクトなどが一般的ですが、今回の作品では、そのような使い方は、非常に少なく、レイアウトやプリビズ、背景出力がおもなCG作業でした。
今回特に、アニメCGとして、チャレンジしたことは、
●レタッチを必要としない、背景モデル
●プリビズ(3D原画?)
の2点です。
◆レタッチを必要としない、背景モデル
アニメの背景に使用する3Dモデルは、
3Dレイアウトを撮れるだけの、原図のガイド的なモデルもあれば、
ある程度テクスチャも貼りこんで、美術さんがレタッチを入れる下地となるモデルなど
その使用方法によって、クオリティが様々です。
今回、美術さんが、二つの作品を掛け持ちしており、スケジュール的に非常に厳しい状態でした。そんな中で、「絵を描くスキルの乏しいCGスタッフでも、レンダリングすれば、そのまま、使える背景を出力できるモデル」を目指すことで、その状況を打開しようとした次第です。
例えば、個人的に制作した↓の3D樹は、そういった過程で、つくってみたものです。
◆プリブズ(3D原画?)
もうひとつ、監督からの要望もあり、3D上で大胆なカメラワークを使ったカットを作るべく、プリビズという工程も行いました。
といっても、あくまで仮でショットを作成してく、一般的なプリビズではなく、本番で使用するカメラワーク、アクション、タイミングまで決め込む、言わば、3Dで原画を起こすような工程でした。
具体的には、簡易的なキャラクターモデルと、↑で作った背景モデルを使用して、
一連のアクションシーンのムービーを作成し、そこから、作画アタリとタイムシートを描き出して、作画さんに描いてもらうというものです。
実際の制作工程の映像を貼るわけにはいかないので、わかりにくいかと思いますが、、、
もし、本編をご覧になる機会がございましたら、1話冒頭の40カット程が、
その工程で作成したシーンですので、是非注目していただけると幸いです。